指導者による暴言・暴力・全ハラスメント行為についての考え方〔改訂版〕

目次

指導者によるハラスメント行為についての考え方〔改訂版〕

皆さんが現在所属するチームやクラブなどで必死に頑張っている(或いは、お子様を応援されている)理由は何ですか?

目標や夢の為

もしくはお友達と一緒に活動する練習が楽しいからでしょうか。

お子様も保護者様も、多くの方には将来的な夢や希望があり、今スポーツ少年団や部活動を頑張っている事でしょう。

しかし、もし良かれと思って選択されている今の指導法が、実はお子様を伸ばすものではなく、潰すものだとしたら。

大切なお子様の未来に、今の指導法が本当に正しいかどうかを考えるにあたり、本投稿を是非お読みいただき、参考にしていただければ幸いです。

考えるべき大きなポイント

子供の成長を長期的に考えるか、今のパフォーマンスだけを重要視するか

スポーツ少年団や中学校から始まる部活動での多くは、その学校に在籍している間の短い期間の中で、結果を出さなくては行けないという考えの中活動しています。(そうではないチームも数多くあります。)

ピラミッド式の考え方や、LTAD(長期育成型)ではなくシュートの打ち方や、ディフェンスの仕方、またスポーツにおける考え方まで、指導者が変わる事で、がらっと変わってしまいます。

特に全国大会で優勝を狙ったり強いチームに仕上げていく為に、選手に必要以上の練習をさせたり、出来ない選手には暴言を吐いたり、積み重ねていない選手に、選手のレベルに合っていない、出来ない事を求めたり、今すぐにできる様にする為に暴力や怒鳴り声で指導をしているチームも多いようです。

極論ですが、確かに短期的なチーム力や個人としての技術などを短期的に詰め込み、軍隊の様に罵声を浴びせながら、辞めたければ辞めればいい。弱い人間はいらない、など高圧的な方法をとっていけばその短い期間内で表面上は強化されるかもしれません。

しかし、この指導法に関しては私達は反対しています。

理由として、この指導法で得られる事は実は非常に少なく、プロ選手も生まれなければ、スポーツを楽しく続ける人生を送れる人もいなければ、怪我で選手生命を絶たれる人も数多くいるからです。

私達が考える日本のスポーツ教育における二本柱

1、世界で通用する選手の育成

2、国民の多くがスポーツを通して、生涯運動すること事を楽しみながら、健康的な生活を送れるようになる事。

今のままではどちらも達成する事は出来ないと考えており、それには明確な理由があります。

多くのチームで行われている指導は、長期的なビジョンの元、その人(プレイヤー)を成長させる事が1番の目標ではなく、今チームが勝つことがゴールだからです。

国内でも一部の優秀な指導者、学校や、組織でのみ行われている事と、みなさんが受けている指導に明らかな、取り返しのつかない違いがあるのです。

日本では閉鎖的で、見て見ぬふりをしながら空気を読む文化が根付いています。

うちの子じゃ無いから…

あの子は厳しく言われてるけど楽しそうにやっているし…

と考える方も多いのではないでしょうか。

指導力の無さを暴力、暴言で解決しようとする

コーチ、指導者が作り出した「歪んだ空間」で活動している方々は、本当に辛い状況にいる事を理解していただきたいと思います。

以下は、保護者、子供達に確認したい4点です。

下記の様な暴言・暴力・他ハラスメントによる指導が見受けられるかどうか。

是非お読みください。

①閉ざされた環境下で行われている事(正しい事か間違っている事かが選手、子供、保護者に分かりづらい)

《同調圧力、同調行動》

②子供は指導者の言動が正しい事だと勘違いしてしまう(大人の影響、集団で起こり得る同調効果)

③周囲、チーム内の親同士で正しい事だと勘違いしてしまう、或いは沈黙を強要される(強いチームだと尚更)

④小学校、中学校などの地域で行っているチームでは移籍がしづらい為、辞めたら終わりだと思ってしまう(実際には終わりではない)

指導者によるハラスメント行為は、抵抗出来ない弱者(子供)を相手に、大人による極めて悪質なイジメです。

指導者の中には、『教えてやっている』という上から目線の気持ちから対等な立場ではなくなってきてしまい、強い言葉をかけるのが当たり前になってきてしまう方が多いと考えています。(※全員ではありません)

もしご自身が、或いはお子様が指導者によるハラスメントを受けていると感じている方へ

Q. どうするべきか?

A. 直ぐにチームを辞めた方が良いです。

仮にチームが強いとしても、選手は潰れてしまいます。

お子様の成長や将来の夢など、長期的(小→中→高→大学→クラブチームや趣味、プロ)に考えると、どの年代であれ終わりはありません。

競技(バスケ等)を続けたいけれど他のチームに移籍が出来ないのであれば、クラブチーム等移籍の出来るチームに変えるか、スクール等もあります。

今だけのパフォーマンスを見ることなど、誰にでも出来ます。

子供1人1人の良さ、力を長期的に見据えて、個々に伸ばす事の出来ない無能な指導者に、若い芽を摘む権利はありません。

早期に子供をふるいにかけてしまうような指導は推奨できません。

指導者の言動がハラスメント行為に当たるかどうかの判断基準

誰が見ても、明らかに指導に問題がある場合と、選手や保護者の考え方や受け取り方により特定の方のみが問題だと感じる場合があります。後者の中には、冷静に円満解決への手順を踏むことが出来ない、クレーマーのような保護者様も数多くいらっしゃるそうです。

チーム指導者は皆、個々の指導方針に基づいてチーム運営、尽力されている事は共通ですし、全員の方にとって全く非の打ち所がない完璧なチームであり続けることは難しいと思います。ご自身の選んだチームにおいて選手やご家庭の方針にそぐわない点、気に入らない点を「改善しろ」と騒ぎ立てるのではなく、学校や塾を選ぶのと同じ要領で、色々なチームを見学された上で、大切にするポイントと妥協するポイントのバランスを見ながら、まずは信頼してお子様を預けたいチームであるかどうかの判断をしていただく事をお勧めします。

私共のスクール、クラブチームのお話をしますと、チーム側でも選手・保護者の選考を行い、選手・保護者にも選ぶ権利があります。

ハラスメント行為には反対ですが、だからといって生易しい指導を行っているわけではありません。

地域内では厳しい指導で有名なスクール・クラブチームです。

言っても意味のない暴言や暴力は行いませんが、練習に取り組む姿勢や態度、意識すれば改善出来る事を怠る事や、意識すれば出来るプレーに対しては相当厳しく注意をします。

U15以上は特に、選手・保護者・コーチ間の信頼関係がしっかりと構築できていないと成り立たない、ギリギリを攻めなければならない時もあります。

中には「うちにはスパルタだった」「厳しすぎる」ために退会された方、ご退会いただいた方も多くいらっしゃいますし、逆に「何があってもGrandeur8に残りたい」という方が現在選手として活躍してくれています。

私共には揺るぎない方針がありますので、本当の意味でご理解いただけない場合、選手やご家庭に合っていないと感じる方には、是非他チームをお探しいただきたいと考えます。

バスケットボール協会においては、暴力行為等通報窓口を設置して誰でも相談可能な体制がありますが、通報者からの話のみを聞いて処罰を与えるのではなく、中立な立場から双方の話を聞いた上で調査を行ってくださるそうです。

基本的には、チーム指導者やチーム内での問題に関してはまず指導者に相談をして円満解決への手順を辿る事が1番だと思います。チームとして改善出来る事と出来ない事がありますから、解決できず、チームがお子様に合っていないと判断した場合は他に合うチームを探される事をお勧めします。

例えばニュースで見るような暴力行為や性的ハラスメント行為など、誰が見ても明らかに問題がある場合、お子様の心身に支障が生じるようなケースは、迷わず窓口の方に相談してください。

バスケットボールに関してはチーム移籍は選手の権利ですので、チーム側が応じない等の際には同じく窓口の方で相談にのってくださると思います。

他競技の相談窓口につきましては残念ながら分かりかねますので、所在地域各競技の協会にお問合せいただけると幸いです。

2023年9月30日

(株)Grandeur8

代表取締役 土嶺雄一

よかったらシェアしてね!
目次